【工場見学】小豆沢にある「柳澤管楽器」の世界に誇るサックスができるまで。

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こんにちは。
編集長のちゅうぞうです。

小豆沢にある世界に誇るモノづくり企業「柳澤管楽器」を知っていますか?

一見すると普通の住宅のように見えなくもない工場。

120年以上の歴史を持ち、世界三大サクソフォン(サックス)メーカーの一つに数えられるすごい会社なんですね。

世界的に評価を受ける町工場。
それはまるでテレビドラマのようですが、リアルなそれが板橋にはあります。

今回は、特別に見学させていただいたその一部始終をお伝えします。

◇動画

この記事は動画(YouTube)のダイジェスト版のような内容となっております。興味のある方はぜひ本編の動画もチェックしてください!

地図ではここ↓

板橋区小豆沢2-29-5です。

※記事は下に続きます

※記事は下に続きます

柳澤管楽器はサクソフォン(サックス)の専門メーカー。
すべて職人が手作りしています。
タイムスリップしたかのような昔ながらの工場。
テレビのセットではありません。本物です。
製品は1枚の板から作っています。
平面の板を切って、丸めた菅の状態にしたものがこちら。
その菅にポストと呼ばれる突起物をハンダ付け。
キー(奏者が指で操作する部分)も一つ一つ手作り。

すべて同じ大きさで作るわけではなく、わずかな誤差がある個体ごとに合わせて作っているんですね。

製品によっては管体に彫刻を施します。
下絵も手書き、彫るのも手彫り。
サックスが芸術作品へと昇華します。
研磨と呼ばれる作業。
バフという布のかたまりを高速回転させ、素材を押し当てて磨いていきます。
右が研磨前、左が研磨後。

まるで輝きが違います。
大きな管体から小さな部品に至るまで、鏡面仕上げをしていきます。

マウスピースも手作り。

ひと削りでも違うと違う音になる。とても繊細で機械ではできない」と。

このひと削りをするかしないか、
削っている手の感覚で判断しているそうです。

組み立てと呼ばれる部署。
個別の机で作業されています。
文字通り一つ一つ部品を組み立てているのですが、ピッタリ合わせるために炙ったり、
削ったり、曲げたり、叩いたりして僅かな調整を繰り返します。
中にライトを入れて、穴を塞いだ時に光が漏れないように。
そうすると、吹いた時に息が漏れないそうです。
最終行程が終わると、プロの奏者による検査が行われます。
(この日は板橋区演奏家協会の金井宏光先生)

プロの感覚でしかわからないところを実際に吹いてチェックします。

検査を兼ねて「情熱大陸」を吹いていただきました。

一つの製品になるまで気が遠くなるほどの手間がかかるサクソフォン。

完成に至るまでの作業が脳内でフラッシュバックし、曲のイメージと相まってその音色に感動せずにはいられませんでした。
(よかったら動画をご覧ください)

柳澤信成(のぶしげ)社長にお話を聞けました。

柳澤管楽器のルーツは柳澤社長のお祖父様の代に遡ります。

第一次世界大戦時、軍隊が西洋式に変わるとともに、軍楽隊と一緒に西洋楽器が日本に入ってきました。

しかし、その楽器を直す人がいない。
神社仏閣の飾り職人だったお祖父様がそれを直したことが最初の始まり。

時が流れ、第二次世界大戦に今度は楽器が世界から入って来なくなった。

その時にお祖父様の工房が形を変えて楽器を作り始めたのが、日本の楽器作りの元になったそうです。

なぜ今でも手作りにこだわっているんですか?」と聞いてみたんですね。

楽器作りは少量多品種。
自分たちで全部やらなくちゃいけない。それで昔ながらの形になっているのだとか。

それに、

楽器は愛情を込めて手作業でやらないと良いものにならない。
作ったモノに誇りを得ることを一番大切にしている。

そんな風にお話してくれました。

◇動画

板橋版情熱大陸のような動画になりました。ぜひご覧ください!

Store 店舗情報

店舗名 柳澤管楽器(ヤナギサワサックス)
住所 板橋区小豆沢2-29-5
リンク

※記事の内容は取材時のものです。最新情報はお店で直接、または公式情報でご確認ください。