創業55年のおでん酒場「お多幸 上板橋店」が再開発のため2023年3月末で閉店。女将さんにお話聞いてきた。

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創業55年のおでん酒場「お多幸 上板橋店」が再開発のため2023年3月末で閉店します。

1968年(昭和43年)創業。

上板橋で圧倒的な存在感を持つ「お多幸」の閉店。
衝撃のニュースにショックを受ける呑兵衛も多いはず。

今回は、仕込み風景から夜の営業まで、動画で撮影させていただきました。

閉店への思い、女将さんの生き様まで伝わる内容になっています。よかったらご覧ください。

地図ではここ↓

板橋区上板橋1-27-7。

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閉店のお知らせ。

閉店理由は再開発。
女将さんからお客さんへの感謝の言葉と、未定ですが「お多幸 上板橋店」として再出発(再オープン)する意思も綴られています。

開店時刻前。午前11時に仕込み中の女将さんを訪ねました。
おでんのスープは創業時から継ぎ足しながら使っているもの。

閉店した後は冷凍保存するそうです。
(定期的に火を入れる必要もあるらしい)

大根の仕込み。
しらたきの巻き方も見せていただきました。
銀座のお多幸で働いていたご主人と二人で創業したお店。

10年前にご主人が亡くなってからは、女将さんがずっと一人で仕込みをされています。

閉店にあたって、どんなお気持ちなのかを率直に尋ねると、

「悲しい気持ちもある。でも、足が痛くて入院できる喜びもある」と。

それでも、身体が大丈夫になれば、再オープンしてあと5年は続けたいと話してくれました。

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数日後、夜の営業中にも伺ってきました。
18時頃に伺ったのですがお店は満席。

閉店を惜しむように、連日満席が続いているようです。

午前中は仕込み、営業中はおでんの盛り付け・調理を一人でこなす女将さん。

常連さんたちとのコミュニケーション、スタッフさんたちへの指示だしまで。
現在76歳とのことですが、信じられないぐらいエネルギーに満ちあふれていました。

注文したおでんの盛り合わせ。
一番人気の大根。
豪快に美味しい牛すじ。どれも旨くてお酒が進みます!
納品時の姿の昆布も見せていただきました。

銀座お多幸と同じ昆布を使用。
でも、ここでは板橋価格。

昆布はお店の味になるから高い昆布を使っても良いのだそうです。

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昆布、ロールキャベツ、じゃがいも。
人気メニュー「とうめし」の調理するところも撮影させていただきました。
とうめし。

茶飯の上に味の染みた豆腐が豪快に乗っています。
〆に最高の逸品でした!

55年間、休みたいと思った時は一度もないと話す女将さん。

営業を終えて家に帰ったら、疲れ過ぎて玄関から上がれない日もあるそうですが、なぜ休まず続けてこれたのか聞いてみたんですね。

「昨日のことは全部忘れる。明日のことだけ考えて生きている」

だから続けてこれたのだ、と。

歴史あるお店の雰囲気、美味しいおでん、女将さんの言葉、すべてが心に沁みました。

お店は2023年3月末で一度閉店しますが、きっと復活されると思います。

それでもやっぱり今のお店がなくなるのはとても寂しく感じます。

上板橋の思い出として、今のお店の姿を動画で残したい。
そんな気持ちで撮影しました。

よかったら、動画もご覧ください。


※はまおかんさん、むーさん、ふゆものさん、読者さま、情報提供ありがとうございました!